
ひょんな事から僕がよく見ているメディアの著者兼運営者が
「これ面白いのかな…PVあんまだし」
みたいな事を言ってるのを耳にしたので、ちょっと僕の考えをまとめる事にしました。
ブログを主体としたメディア運営をしていると良く出てくる問題が更新性の担保なのですが、これはまだ運営経験が浅い最初の段階で、ライターの調達や運営体制が整った後に出てくるのが「マンネリ感」であったり「手応えのなさ」といった問題です。
これらは、事実としてユーザーがそう感じているかどうかではなく、ほとんどの場合運営側がそう感じてしまっているというケースが多いです。
これは自己肯定感を持てないというよりは、正しい評価指標を持っていない事が原因だと思います。
メディアでいうところの評価指標(KPI)は閲覧数(PV)である事が多いです。確かにこれは間違えではないのですが、全てのコンテンツを一律にPV基準に考える事は正しいとは言えません。
コンテンツ(記事)はタイプ別に分けて考えよう
メディア運営の際には、コンテンツ大きく分けて2つに分類しましょう。僕は「スポット型コンテンツ」と「ストック型コンテンツ」と呼んでいます。
スポット型コンテンツは速報・ニュースやレポートのようなタイムリーな内容のコンテンツの事を指します。
一方、ストック型コンテンツはノウハウや物語りなどの時期やタイミングを問わないコンテンツの事を言います。
大きく2つに分けていますが、両方を満たす場合もありますが基本的にはこの形です。
スポット型とストック型はその内容の違いだけでなく、主な集客経路も変わります。
時事性の高いスポット記事はTwitterやFacebookなどのSNSとの相性が良く、一年を通して一定の需要があるストック型は、ユーザーから検索というアクションを起こしてページ訪問する検索エンジンとの相性が良いです。
これら2つのコンテンツを運営上分けて考えた方が良い理由は、コンテンツ内容の差・相性が良い集客経路の差が集客の継続性に大きく関係するからです。
集客という目線で考えるとスポット型のコンテンツの寿命は短いです。つまりはスポットの記事なわけです。当然と言えば当然なのですが、一番見られるのは旬の時期ですしアーカイブ的に閲覧される事はあっても、増えるという事はよほど何か需要が増えるような要素がない限りはないでしょう。
一方で、ノウハウや物語りなどのストック型は時事ネタのような爆発力はないまでも継続的な集客が期待できます。
では、これら全くタイプが違う記事を同一の評価指標、ここでは分かりやすくPVで見てしまうという事は正しい事でしょうか。
私はそうとは思いません。
瞬発力と継続力はそれぞれ違う個性です。短距離走とマラソンと考えてみても良いかもしれませんね。
また、記事の内容が違えば当然集まってくるユーザーも変化するはずです。たとえ同じジャンルだったとしても。
大切なのはKPIはあくまでの中間指標であって、評価する期間を変える事もひとつですが、Webサイトの目的に対する貢献度を意識して設定すると良いと思います。
単純にPVだけを指標にしてしまうと、目的を見失ってしまったり、集客にフォーカスし過ぎてWebサイトの品質を下げてしまったり、また良いサイクルが回せているのにPVのみで評価する事で過少(過大)評価となってしうという事があります。
ものすごーく単純化すると面白い記事を出してれば良いのですが、運営している側だとその手応えがなかったりして不安になるって事は良くある事です。
これらスポット型・ストック型は、それぞれ評価する期間やポイントを変えてみると正しくチェックできると思います。
さらに、もう少し補足するとWebサイトの目的に貢献するかどうかは運営側の都合なので、ユーザーにとっての有益性、顧客満足度を担保できていれば別に良いのです。
メディアは本来ひとつのコンテンツで成り立っているのではなく、複数のコンテンツで構成されているものなので集客用のコンテンツもあれば、コンバージョン用のコンテンツもある訳です。
ってなると、例えば単純にPVを追うよりはコンバージョンページへの送客率・数を指標にするなんてのもありだと思います。
もちろん、目的に直結しないブランド認知でも全然ありですけどね。
同じような内容のコンテンツが続く場合はどう凌ぐか
僕の場合は文体を変えます。著者が変わっても、記事のフォーマットや書き方が決まっていると多少違いがあってもほぼ誰が書いても同じような文章が出来上がります。
これにはメリットもあるのですが、似た内容が続く場合はあまりよろしくないかもしれません。
ブロガーの書くブログでは著者本来の文体や持ち味が出やすいですが、ビジネスブログや公式ブログなどの冠がついたブログコンテンツはこういった問題が出やすいです。
体裁が整ったある程度ちゃんとした記事を書こうとすると、文体まで似てきてしまうという状態です。
んだったらそんなものたまには壊して、同じ対象物でも違う角度で書いてみれば雰囲気も変わるしマンネリ防止にもなります。
特に著者情報を出している場合は、文体がそのまま著者の人間性につながってくるので、多少体裁が崩れていようが魅力の方が上回るんじゃないかなって思います。
んでも、読んでる人が不快になるようなのは当然NGですけどね。
ただ、僕自身文章を書く上での約束事を表現としてしょっちゅう破りますし、人によってはそれを快く思わない方もいるだろうから、そこは誰に向けて書いてるとかどこまで崩すかとかを考えれば良いんじゃないかと思います。
プロのライターという訳ではないので、あまり大きい事は言えませんが。
著者ビリティの高いWebサイトは上手くいく
冒頭に問題点としてあげた「マンネリ感」や「手応えのなさ」の正体は、ユーザーからの正しいレスポンスを受け取れていない事によるモチベーションの低下が大きいです。ブログメディアの更新性は非常に重要な要素なので、評価指標(KPI)の設計はメディア運営者や著者にとってのモチベーションの維持やマネージメントも考慮する事がポイントだと思います。
本人が楽しく書けてる事って凄い大事ですから。
別にチェックを甘くするという意味ではなくね。
Webサイトの運営目線では全体を考慮するから目的との関連をKPIに据え、メディアの運営目線ではユーザーの満足度をKPIに置き、それをライターや著者に返してあげる事で、モチベーションのマネージメントもやるって感じだと、凄く良い感じに運営できると思います。
「あの記事からお問い合わせあったよ」とか記事の中身以外でも何かしら返してあげると嬉しいですしね。
著者やライターはユーザーと同じくらい大切にケアする。つまりは著者ビリティの高いサイトは上手くいくってのが僕の持論です。(横文字にするならオーサビリティと言った方が良いのか?w)
0 件のコメント:
コメントを投稿